寂しいのに大丈夫と言ってしまう。一緒にいてほしいのに別にいいよと返してしまう。本当はこうしてほしいという気持ちがあるのに、口から出るのはいつも反対の言葉。そして後で、なぜ素直に言えなかったんだろうと自分を責める。すれ違って、不満を溜めて、いつか爆発して相手を驚かせる。
本音を隠してしまうのは、嫌われたくない、弱さを見せたくないという気持ちから自分を守るための、防衛の反応だ。そして、それは少しずつ変えていける。ここでは実際に本音を言えずに後悔してきた女性たちの声から、なぜ言えないのか、本音を隠すとどうすれ違うのか、そして少しずつ素直になる練習までを整理する。読み終わるころには、自分を責める気持ちが少しほどけているはずだ。
素直じゃないのは性格の欠陥ではなく防衛
本音を隠すのは自分を守るための反応
本音を隠してしまうのは、性格が悪いからでも、ひねくれているからでもない。それは、傷つくことから自分を守るための反応だ。付き合って半年の彼氏に寂しいと伝えたのに、仕事が忙しいから仕方ないよねと返され、大丈夫と笑ってごまかした二十八歳の女性は、後から、大丈夫と言ったのは自分の弱さを見せたくない気持ちが強かったからだと気づいた。寂しい気持ちをそのまま伝えると重いと思われるのではと不安になり、笑顔で誤魔化してしまったという。素直に言えないのは、相手に嫌われたくないという防衛機制が働いていたのかもしれない、と彼女は振り返る。本音を隠すのは、拒絶されたり重いと思われたりする痛みを、あらかじめ避けようとする心の働きだ。それは弱さではなく、傷つきたくない気持ちの表れだ。
本音を言えないことがすれ違いを生む
ただ、自分を守るための本音隠しが、皮肉にもすれ違いを生んでしまう。ここに、素直じゃないことの難しさがある。素直じゃない女性の心理には、相手に嫌われたくない、弱さを見せたくない、自分の欲求を抑える習慣、相手の負担を心配する優しさなど、さまざまな背景がある。共通しているのは、本音を伝えることが自分にとってリスクや負担に感じられるということだ。傷つかないために本音を隠すのに、その本音が伝わらないことで、かえって関係がぎくしゃくし、別の形で傷つくことになる。守ろうとした結果、すれ違って傷つく。この悪循環が、素直じゃないことの厄介なところだ。この記事の残りは、その循環をほどく話だ。
素直じゃない女性が本音を言えない5つの理由
本音を言えない理由は、大きく五つに分けられる。自分がどれに当てはまるかを見れば、なぜ言えないのかが少し整理できる。
本音を言うと嫌われる・重いと思われる不安
まず、本音を言うと嫌われる、重いと思われるという不安だ。ネガティブな気持ちを見せることで、相手が離れていくのを恐れる。寂しい気持ちをそのまま伝えると重いと思われるのではと不安になり、大丈夫と誤魔化した女性のように、本音を言うことが相手に負担をかけ、嫌われる原因になると感じてしまう。初デートで疲れていたのに何でもないよと答えた学生の女性も、不満を言うと嫌われるかもしれないという不安が強かったと振り返る。相手に好かれていたいからこそ、ネガティブな本音を飲み込む。嫌われたくないという気持ちが、素直さの前に立ちはだかる。
弱さや欲求を見せたくない
二つ目は、弱さや欲求を見せたくないという気持ちだ。寂しい、甘えたいといった気持ちを、弱さとして隠そうとする。付き合って三年の彼氏に会う回数が減ったと言われて、寂しいのに別にいいよと返した三十五歳の女性は、依存していると思われたくない、自分の弱さを認めたくない気持ちが根底にあったと気づいた。母親として弱さを見せたくないと大丈夫と答えた主婦もいる。寂しさや甘えたい気持ちを、みっともないもの、弱いものと捉えて、見せることに抵抗を感じる。弱さを隠したいという気持ちが、本音を覆い隠してしまう。
わがままや依存だと思われたくない
三つ目は、わがままや依存だと思われたくないという気持ちだ。自分の欲求を主張することを、身勝手さと結びつけて抑える。夫に週末友達と遊びに行きたいと言われ、寂しいから一緒にいてほしいのに別にいいよと返した三十二歳の主婦は、わがままに見られたくない気持ちが先立ったという。甘えたいのに別にと繰り返した女性も、甘えると相手に負担をかけると考えていた。一緒にいたい、甘えたいという当然の欲求を、わがままや依存と捉えて、口に出すことをためらう。自分の望みを主張することへの罪悪感が、素直さを妨げる。
欲求を抑えるのが美徳という習慣
四つ目は、自分の欲求を抑えることが美徳だという、染みついた習慣だ。我慢することを良しとする価値観が、本音を出せなくさせる。別にいいよと本心を隠した主婦は、素直じゃないのは自分の欲求を抑える習慣が染みついていたからだと気づいた。甘えたいのに別にと繰り返した女性も、自分の欲求を抑えることが美徳だと無意識に思っていたという。欲しいものを欲しいと言わない、してほしいことをしてほしいと言わない。それを慎ましさや聞き分けの良さとして身につけてきた人は、本音を出すこと自体に慣れていない。我慢が当たり前になっていると、素直になることが難しくなる。
相手に負担をかけたくない優しさ
五つ目は、相手に心配や負担をかけたくないという優しさだ。これは一見、素直じゃないことと正反対に見えるが、同じ結果を生む。友人に元気ないねと指摘されて、孤独を感じているのに仕事で疲れてるだけと答えた三十歳の女性は、弱い自分を見せたくない気持ちと同時に、相手に心配をかけたくない優しさもあったと振り返る。だが結果的に、深い話をする機会が減り、自分を孤立させてしまった。相手を思って本音を隠すのは、優しさの裏返しでもある。けれど、その優しさが、かえって相手との距離を作り、自分を孤独にすることがある。気遣いから出た本音隠しも、すれ違いにつながる。
本音を隠すと、すれ違いはこうして生まれる
なぜ本音を隠すとすれ違うのか。その仕組みを知ると、素直になることの意味が見えてくる。
大丈夫が問題ないと伝わってしまう
本音を隠して大丈夫と言うと、相手にはそのまま問題ないと伝わってしまう。あなたの中の不満は、言葉にしなければ相手には見えない。寂しいのに大丈夫と誤魔化した女性は、結果として彼氏に問題ないと伝わり、寂しさが積み重なって関係がぎくしゃくした。別にいいよと言った主婦の夫は、大丈夫なんだと安心して出かけた。会う回数が減って寂しいのに別にいいと返した女性の彼氏は、問題ないんだと安心し、会う回数はさらに減った。あなたが本心を隠せば隠すほど、相手は状況を誤解し、あなたの望みと反対の方向に進んでいく。察してほしいと願っても、大丈夫と言われた相手に、その裏を読めというのは難しい。言葉にされない本音は、存在しないのと同じに扱われてしまう。
溜め込んだ感情が爆発して相手を驚かせる
そして、隠し続けた本音は、いつか溜まりきって爆発し、相手を驚かせる。小出しにできなかった感情が、限界を超えて噴き出す。会う回数が減って寂しいのに別にいいと言い続けた女性は、ある時感情が爆発してずっと寂しかったと伝え、彼氏を驚かせた。甘えたいのに別にと繰り返した女性が寂しいと言ったとき、彼氏は今まで何も言わなかったからわからなかったと話した。大丈夫と言い続けた主婦が寂しいと爆発したときも、夫は驚いていた。相手からすれば、ずっと問題ないと思っていたのに、突然大きな不満をぶつけられることになる。溜め込んだ末の爆発は、相手を戸惑わせ、あなた自身も、なぜもっと早く言えなかったのかと後悔する。こまめに出せなかった本音は、爆発という形でしか出口を見つけられなくなる。
少しずつ素直になる練習
素直になるのは、いきなり完璧にできるものではない。少しずつ練習することで、変えていける。
小さな本音から言葉にしてみる
まず、大きな本音でなく、小さな本音から言葉にしてみることだ。いきなり全部をさらけ出す必要はない。大丈夫と誤魔化していた女性が、少しずつ本当はこう感じていると伝える練習をするようになったように、素直さは練習で身についていく。疲れた、これが食べたい、これは嫌だ。そんな小さな本音を、少しずつ口に出すことから始める。ハードルの低い本音を言えた経験が積み重なると、だんだん大きな気持ちも言えるようになる。最初から寂しいや甘えたいを言うのが難しければ、日常の些細な希望を伝えるところから慣らしていく。小さな一歩の練習が、素直さを育てる。
察してもらうより言葉で伝える
そして、察してもらうことを期待するより、言葉で伝えることだ。もう少し察してほしかったと感じても、言葉にしない本音は相手に届かない。デートで疲れていたのに何でもないと言った女性が、もう少し察してほしかったと感じたように、私たちはつい、言わなくても分かってほしいと願ってしまう。けれど、相手はエスパーではない。大丈夫と言われれば大丈夫と受け取る。だから、察してもらうことに賭けるより、自分の口で伝える方が確実だ。後から本当はこう思っていたと伝えた女性たちが、もっと早く言ってくれればよかったと返されたように、多くの相手は、言ってさえもらえれば応えようとしてくれる。言葉にすることが、すれ違いを防ぐいちばんの近道だ。
安心して本音を言える関係を、相手と作る
素直になるのは、自分一人の努力だけではない。相手との関係の中で、安心して本音を言える土台を作ることも大事だ。
本音を言っても受け止めてもらえた経験が変える
本音を言っても大丈夫だったという経験が、素直さを育てる。怖々出した本音を、相手が受け止めてくれたとき、次はもう少し言いやすくなる。後から本当は寂しかったと伝えた女性たちが、もっと早く言ってくれればよかったと返されたように、本音を出してみたら、恐れていたような拒絶ではなく、受容が返ってくることは多い。本音を言うと嫌われる、重いと思われるという不安は、たいてい実際より大きく膨らんでいる。一度、本音を言っても関係が壊れなかったという経験をすると、その不安は少しずつ小さくなる。勇気を出して伝え、受け止めてもらえた。その積み重ねが、素直になれる自分を作っていく。
素直じゃない女性と接する側にできること
一方で、素直じゃない女性と接する側にも、できることがある。相手が本音を言いやすい空気を作ることだ。彼女が大丈夫、別にいいと言ったとき、その言葉を額面通りに受け取るだけでなく、本当に、と一言添えて、本音を出す余地を残す。本音を言っても否定しない、責めない、受け止める。そういう安心感があると、素直じゃない女性も少しずつ心を開ける。今まで何も言わなかったからわからなかった、と戸惑う前に、彼女が言いにくさを抱えていることを理解して、言いやすい関係を一緒に作っていく。素直さは、言う側の勇気と、受け止める側の安心の、両方から育つ。片方が本音を出しやすいように配慮すれば、すれ違いは減っていく。
Q. 素直じゃない女性の心理は何ですか 本音を伝えることをリスクや負担に感じる心理です。相手に嫌われたくない、弱さや欲求を見せたくない、わがままや依存と思われたくない、欲求を抑えるのが美徳という習慣、相手に負担をかけたくない優しさなど、さまざまな防衛が背景にあります。
Q. なぜ本音と反対のことを言ってしまうのですか 傷つくことから自分を守る防衛の反応だからです。寂しいと言って重いと思われたり拒絶されたりする痛みを避けようと、大丈夫や別にいいと反対の言葉が出てしまいます。性格の欠陥ではなく、傷つきたくない気持ちの表れです。
Q. 素直になれないのは性格ですか、直せますか 性格の欠陥ではなく、直せます。本音を隠すのは防衛の習慣なので、少しずつ練習で変えていけます。実際に、本当はこう感じていると伝える練習を重ねて、言えるようになっていった女性がいます。自分を責める必要はありません。
Q. 素直になる方法はありますか 小さな本音から言葉にする練習が有効です。いきなり寂しいや甘えたいを言うのが難しければ、疲れた、これが嫌だといった日常の小さな希望から口に出します。言えた経験が積み重なると、だんだん大きな気持ちも言えるようになります。
Q. 大丈夫と言ってしまうのをやめたいです 察してもらうより言葉で伝える意識を持つことです。大丈夫と言えば相手には問題ないと伝わり、望みと反対の方向に進みます。言わない本音は存在しないのと同じに扱われるので、小さくても本心を口に出す方が、すれ違いを防げます。
Q. 本音を言うと重いと思われませんか その不安はたいてい実際より大きく膨らんでいます。後から本当は寂しかったと伝えた女性の多くが、もっと早く言ってくれればよかったと受け止められています。一度、本音を言っても関係が壊れなかった経験をすると、その不安は小さくなります。
Q. 素直じゃない彼女とどう接すればいいですか 本音を言いやすい空気を作ることです。大丈夫、別にいいと言われても額面通りに受け取らず、本当に、と一言添えて本音を出す余地を残します。言っても否定せず責めず受け止める安心感があると、彼女も少しずつ心を開けます。

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